2011年01月04日 大垣駅 BGM:六本木男声合唱団 - 進め正太郎

「3日目は東京駅で判子を押しましたが、本来車内で押すものなんですね。なんか大いに損した気がする。」




目を覚ますと、ムーンライトながらは線路と白色のコントラストが織り成すよく判らない場所(駅ではなさそう)で停車しておりました。

ipodの時計は午前四時半少し前。私の記憶が正しければ静岡駅到着(01:51)からだんだん睡魔が襲ってきたので、実質寝たのは二時間。移動工程中睡魔を襲うフラグがびんびんです。そこからおよそ一時間で水分を投入し、聞く音楽を聞き、洗面所で顔を洗ってふと思ったのですがここ二日洗顔以外で眼鏡を外していなかったです。なんだかよくわかりませんが新記録樹立です

ともあれ、大垣駅に到着。構内のコミュニティスペースで始発を待ちます。



寒い

雪が降ってたわけではなかったと思うのですが、この日は東京でながらを降りたときとは明らかに違う、芯まで冷え込みそうなアルデンテの寒さ。そして眠い。周辺探索をする気力も無く、朝食確保として頼みの綱のKIOSKは六時半開店。三十分無為な時間を過ごしました。快眠です。

キオスク開店。

…このいかにも戦国武将したお菓子は マスト 戦国武将お菓子。 …ここで買えばまたひとつバカのそしりを受けるので我慢しました。えらいっ

始発列車に乗り、窓から眺めるは雪景色と太陽。ここ数日ですっかり御馴染みになってしまいました。日の昇ったばかりで朧な空を見つめては、地元ではここまで積もることのない雪。この素晴らしい銀世界に手を触れてみたい、出来ることならば童心に戻って雪で遊んでみたい、そういえば昔雪の溶けた泥水が足に入って気持ち悪くなっただけで泣いたけどあの理由が自分でも判らない、などなど、子供時代を懐かしむ事に思いをめぐらせておりました。 



…この時の旅行メモにミミズがのたくった字で やむい」「ねむい」「朝食 サンドイッチ」「二回寝落ちた」(原文ママ)などの怪奇なスリーピングメッセージが残っていましたが忘れてください。見なかったことにして話を進めましょう。

さて、琵琶湖沿線の観光地をめぐる上で彦根城は人が多そうなのでパス、安土は信長の陰謀で本日も休みだったはずですし、けいおん!の聖地である豊郷に向かう事にしました。

JR河瀬駅から徒歩でな!!!

米原or彦根駅で近江鉄道に乗り換え、そこから豊郷駅で下車するのが最善ではあると思いますが、豊郷からの乗り換えの手間を省きたかったのと、なにより交通費の事情がゴニョゴニョ。情報弱者ゆえ相棒のEZナビウォーク(電池が切れかけ)と共に、とよさと小学校を目指します。

安土にも有ったので(二日目参照)、飛び出し小僧はどうやら地区一帯にあるみたいですね。

…怖いわ!

駅を出てから30分くらい同じ場所で迷ったり突然暴風雪に見舞われたりしましたが、無事豊郷と判る案内表示が見えて一安心。

そして、豊郷小学校らしき建物が無事見えたところで時計を見ると8時45分。開校時間まではまだ時間が有ったので、少し豊郷町をまわることに。

知ってる人には御馴染み、豊郷町周辺ではけいおん仕様にアレンジされた飛び出し小僧を見ることが出来ます。河瀬駅からではこれらは見ることは出来なかったので、こういう点では近江鉄道豊郷駅から行ったほうが良かった気もします。

…初音のボーカロイドさんが混じってるだぁ?気のせいですわオホホホホ。

特になんでもないところで滑ってこけた。

そして、念願の豊郷小学校校内へ。 …平日は8時半に開校していたんですね。寄り道しなくても良かった。

> 豊郷小学校旧校舎群を見学または利用される方々へ
> さて、最近旧校舎郡の見学者または利用者の中にマナーの悪い方が見受けられます。
> 講堂の放送設備やピアノを無断で使用する、落書きをするなど、あるまじき行為が多数見受けられます。
> 今までは公共施設でありながら自由に開放してきましたが、今後このようなマナー違反が続いた場合、閉鎖することも考えています。
> 旧校舎郡は、ヴォーリズ建築で文化財的価値が高い建物です。来場者皆さんがマナーを守り大切にしましょう。
> 豊郷市

初めての来訪なので何ともいえないのですが開放”させていただく”以上各人責任をもって行動するしかないでしょうね…

まずは、校門から見て左方にある現・観光案内所へ。

観光案内所、といえどもただ街の広報の場として開放されているだけでは有りません。グッズ販売、有志に寄贈していただいたグッズ等の展示、カフェスペース(休日のみ)等が併設されています。ただ「漫画アニメの聖地」という訳付けでここまで「けいおんファンの理想郷」を作ることが出来るかといわれるとそういう訳ではないはずで、豊郷町の作品に対する理解と多くのファンの愛によって支えられている場だと実感します。

来訪者が絵などを残すスペースも備え付けられています。(画材、用紙などもあらかた常備)

?!

唯,澪,梓のお三方が来てらっしゃるー!

KO・U・HU・N☆※よしなさい

豊郷小学校は、あくまでけいおんの「舞台になった」地。

豊郷は本来、彼女らにとってあくまで「舞台になった」という記号でしかなかったはずです。

しかし、事実ファンが愛し、町がその愛に応える形で、この場は”記号”でなくけいおんの”舞台”として新たに誕生し、

また、別の方向から愛したファンらのおかげで彼女らが”ここにやってきた”のです。

そういう意味で、この写真があるということは、本当に幸せなことかもしれません。



うらやましすぎて歯軋りが収まりません。

嫉妬に狂うのも大概にして、校門から見て正面の校内へ。ちなみに一階の教室は殆どが教育委員会などのオフィスとして使われており、また二階もあらかた閉鎖されているようで全ての教室に入れる、というわけではないようです。

豊郷一有名なウサギとカメ。彼らに従って階段を上ると、童話「ウサギとカメ」のストーリーそのままである事がわかります。

そして、彼らを頂上で待っていたのはカエルでした。



そして、ここが桜高軽音部の部室です。

お菓子があり、お茶があり、水槽があり、そして何より彼女たちの面影がここにはあります。

…部室というものは記号ではないのです。まさにここは彼女らのいる部室そのものなのです。

ここで彼女らは食べ、話し、笑い、演奏し… 最高の三年間を過ごしたのでしょう。

ちなみに部室にはコミュニティノートや黒板が備え付けられており、自由に言葉を残すことが出来、過去の黒板の板書きも公式サイトを通してみることが出来ます。1/4の黒板に「福岡から来ました」と書いたのが私です。

ちなみに、紬ちゃんにはこの為に来ていただきました… のですが時間の関係や他の参加者との撮影場所の兼ね合いもあって、それほど満足できる写真は多くとることが出来ませんでした。またいつか来てリベンジを…

ともあれ、この豊郷小学校には軽音部員らの面影をいたるところで強く感じました。願わくば彼女らと豊郷町がこれからも愛されることを願いたいです…




神戸にやってきました。


唐突すぎるわッ!!

これまでのあらすじ

徒歩で河瀬駅に到達、あすかさんと待ち合わせ連絡
↓
そのまま大阪方面の快速に乗り、車上の人に
↓
あれ?なんだか ねむたく なって きたよ
↓
デジカメ+携帯の電池がものすごく心もとないので神戸駅周辺で充電できる場所を探す
↓
周りにフードチェーン店すらなかったので断念し、合流場所へ

デジカメの電池も無く寝ぼけ眼で記憶もうっすらとしかなく。覚えてるといったら向かいに座ってた子供がGBAで遊んでたくらいです。

その後、あすか氏と御友人と合流し、この旅行最大の目的地へ。というにも駅のすぐ目と鼻の先にあるのです。



「行け!鉄人!!」

「ガオーッ!!」



というわけでKOBE鉄人プロジェクトにて建造された鉄人28号モニュメントにやってまいりました。

鉄人モニュメントは阪神淡路大震災の復興プロジェクトの一環として作られました。2009年9月に完成した時友人に「こいつの前で正太郎のリモコン持って写真取ろうぜ!!」とバカな願望を語り合ったことが昨日のように思い出せます。

…時を経て一年、友人と馬鹿話した約束のリモコンも持たずに鉄人に会いに来たわけですが、悲惨な中学時代を横山三国志を読んですごした人間からすると、ある種の感動が湧き上がってくるのを感じました。

本当はここで一時間程撮影したかったですが、次のスポットへ。横山光輝はご存知「三国志」でも有名なのもあり、新長田は三国志関係の町おこし活動にも積極的に取り組んでいます。ある意味日本の三国志のメッカですね。

武田さん!顔をこっちに向けてください!!

武田さん!顔をこっちに向けてください!!!



鉄人モニュメント正面の大正筋商店街を進むと、KOBE鉄人プロジェクトと三国志のミニ博物館といえるKOBE鉄人三国志ギャラリーがあります。

館内は(ブログ等掲載目的での)撮影禁止なのですが、『三国志』1話の生原稿や直筆色紙を間近で見ることが出来ます。また、「日本における三国志の変遷」のコーナーでは、奈良時代に中国から伝わったことから始まり、戦前に書かれた新解釈としての小説『三国志』(著:吉川英治)、最近で言えば『真・三国無双』(コーエー)、『蒼天航路』(原作:李學仁 漫画:王欣太)などについても解説されており、非常に身近な線から三国志を知ることが出来ます。…残念ながら一騎当千や恋姫無双に関しては一言も触れられておりませんが。

また、ショップではオリジナルグッズはもちろん、三国志関係の書籍や中国直輸入の三国志グッズなども取り揃えており、なかなかヘビーな識者にとっても魅力的なショップでしたが、ChaosTCGがあったりしたのはご愛嬌というかなんというか。

他にも商店街に沿って武将たちの石像が置かれていたり(これは孫権ですね)

三国志の計略について解説したパネルがあったり

動いたりやる気の無いオッサンのような声でしゃべる謎のミニ鉄人像があったりします。

…と、商店街とプロジェクトが手をとりあって横山光輝と三国志の普及に力を注いでいる事がひしひしと伝わってくる場所でし

「充電してください」

コンデジ 死亡確認。

ちなみにこの後はJRの車両工場をチラ見したり

路地裏めぐったり

うどんを頂いたりしました。カメラはお借りしました。


そして、俺が凄く眠いという理由で予定を少し早めに切り上げお二方と別れ、今夜の宿、よっきー邸へ直行… しようと思いましたがあまりにも時間が早すぎるとの連絡があったため新大阪駅でみやげ物を購入し時間つぶし。今回京都なんて降り立っても無いのに生八つ橋を購入したりなんかしたりしたような気がしますし、なんか海を見たような気もしますし山を見たような気もします。

すんません新大阪から寝てました。

コンデジも使えないですし結構人が多くてパンフも読めそうに無かったですし仕方ないとは思ってます。睡魔はあらゆるものを凌駕するのですよ。



…そして、宿に到着したのは8時半。早く帰路につきたかったのは今日の昼頃から指先が痛かったのもあったのですが、靴下を脱いだら手の小指の爪ほどのマメが両足に出来ていたとさ。二日間歩き詰めの座り詰めではこうなるのも致し方ないのでしょう。

ムーンライトながら、お前が寝台列車だったらここまで苦労しなくて良かったのに、覚えてろよ…
※ただの逆恨みです



ちなみに、よっきー邸には当日しのさんとkeiさんのお二方が来られておりました。夕食のお好み焼きを食しつつお話を伺ったりエトセトラ。

それでまあ、こういう風に撮影会になるのは自然の摂理といいますか。その後、超電磁砲とか見てたらいつしか2時を裕に越しておりました。早い早い。
…ともかく、この旅で(予定通りではなくとも)大きなトラブルも無く無事に四日間を過ごしていきました。最初は九州に出るのも不安だったのに、今では時刻表を見ながらある程度の時間調整も出来るようになったのは小さな成長だと思います。 いやあ、本当に自分で自分を褒めてあげたい。

明日は九州へ帰ります。ここまでの軌跡を回想しながら幸福に浸りつつ遅めの床に着いたのでした。

(続く)


豊郷小学校旧校舎郡(今日の部室)
平日:午前8時30分〜午後5時
土日祝:午前9時〜午後5時30分 年末年始休業

入場無料
近江鉄道豊郷駅 徒歩10分
JR河瀬駅 実測徒歩30分


KOBE鉄人三国志ギャラリー
午前10時〜午後5時 毎週水曜日定休

入場無料
鉄人28号モニュメント前の大正筋商店街南下